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在宅で集中できないのは、場所より区切りがないから

在宅で集中できないとき、まず疑うのは環境です。机が悪い、椅子が合わない、家族の声が聞こえる。ただ、それらを全部そろえても集中できないことがあります。効いているのは物ではなく、一日のどこにも区切りがないことのほうです。

移動がないと、始まりが来ない

職場に通っていたころは、家を出て移動している時間が仕事の始まりを作っていました。着いた時点で切り替わっていたので、意識して始める必要がなかったわけです。

在宅にはこれがありません。机に向かった瞬間から始めることになるので、切り替えの工程を自分で作る必要があります。作っていないと、始まったのか始まっていないのかが曖昧なまま午前が過ぎます。

作り方は何でも構いません。決まった時間に外を一周する、着替える、決まった飲み物を用意する。動作そのものに意味はなく、毎回同じものが入っていることに意味があります。

始まりが決まっていない状態がいちばん重いのは、始めるかどうかの判断が一日に何度も発生するからです。区切りが一つあるだけで、その判断がなくなります。

終わりがないほうが、実は効いている

在宅で疲れる人の多くは、始まりより終わりが曖昧です。区切りがないので、夕方以降もうっすら仕事が続き、休んでいる時間にも通知を見る。働いた時間は短いのに、疲れだけが残ります。

終わりを作るには、物理的に閉じるのがいちばん早い。画面を閉じる、道具を片づける、その部屋を出る。見えるところに仕事が残っていると、終わったことになりません。

終わりが決まると、そこまでの時間の使い方も変わります。終わりがないと、いつでもできることになるので、いま始める理由が弱くなる。集中は、終わりの側から作れます。

終わったあとの予定を入れておくのも同じ働きをします。人と会う、出かける、決まった用事をする。外から来る区切りは、自分で決めた区切りより確実に効きます。

静かすぎて集中できない人がいる

在宅の利点として静けさが挙げられますが、静かだと集中できない人がいます。人の気配や生活音があるほうが手が動く型で、これは好みではなく性質に近いものです。

この型の人が完全な静けさの中で作業すると、注意が自分の内側に向きます。考えごとが増え、手が止まる。環境としては理想的なのに、成果だけが落ちるので原因が分かりにくい。

対処は簡単で、人の気配のある場所に移るか、音を足すかです。図書館のような場所でも、家の中でも、人がいる部屋の隅でもいい。合わない環境で我慢するより、移動したほうが早く済みます。

自分がどちらの型かは、集中できた日の場所を三つ思い出せば分かります。ひとりの部屋が並ぶなら静けさが要る型、外や人のいる場所が並ぶなら気配が要る型です。

家事が割り込むのは、境目がないから

在宅では、目に入ったものに手を出せてしまいます。洗い物、洗濯、片づけ。どれも五分で終わりますが、そのたびに戻ってくる手間がかかっています。

止め方は、家事を禁止することではありません。やる時間を決めてしまうほうが実際的です。昼にまとめてやると決めれば、それまでに目に入っても手が出ません。

決めていないから割り込むのであって、意志が弱いからではありません。仕事の時間に家事の判断が混ざっている状態を、分けるだけで済みます。

目に入らないようにするのも有効です。作業する場所から洗い物や洗濯物が見えていると、決めていても判断が発生します。向きを変えるだけで済むことが多い。

区切り方には、時間と切れ目の二つがある

終わりの決め方には、何時までと決める人と、この仕事が終わるまでと決める人がいます。前者は生活が安定しますが、途中で切れるので再開に手間がかかる。後者は流れが切れないかわりに、終わる時刻が読めません。

在宅で崩れやすいのは、後者の型が誰にも止められない環境に置かれたときです。職場なら退勤という区切りが外から来ますが、家では来ない。自分で置かないと、いくらでも延びます。

時間で区切る型の人が在宅で困るのは、逆に切れやすさのほうです。会議や家の用事で切れるたびに、戻るまでに時間がかかる。この型は、まとまった時間を先に確保するほうが効きます。

自分に合う場所と区切り方を確かめる

働く場所には、ひとりの空間が向く人と、人の気配の中が向く人がいます。そして区切り方にも、時間で区切る人と仕事の切れ目で区切る人がいます。在宅がつらいと感じる原因は、この二つのどちらかが合っていないことが多い。

合っていない部分が分かれば、家を出るのか、部屋を変えるのか、終わりの時刻を決めるのか、打つ手が絞れます。全部を変える必要はありません。合っていない側の一つに手を入れるだけで、集中の続き方は変わります。

在宅ワーク向いてる診断では、この二つの軸で自分の型を見ています。向き不向きを判定するものではないので、どこが合っていないのかを確かめる材料として使ってください。合っていない側が一つ分かれば、対処は具体的になります。

自分の傾向を確かめてみる

同じ仕事でも、はかどる条件は人によって違います。人の気配がある場所で調子が出る人と、誰もいない場所でこそ進む人。そして終わりを時計で決める人と、作業の切れ目で決める人がいます。この二つの組み合わせで、進み方は4つのかたちに分かれます。10問に答えると、あなたがどんな環境と区切り方で動いているのかが見えてきます。在宅と出社のどちらが合うかを考えるときの手がかりにもなります。

10問 / 約2分 / 結果4タイプ

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