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先延ばしを治すのに、やる気を出そうとしない

先延ばしを治したいと思うとき、原因は自分の意志の弱さに置かれます。ところが同じ人が、別の仕事はすぐ手をつけていたりします。意志が日によって変わるはずはないので、後回しになるかどうかは、仕事の側の条件で決まっています。

後回しになるのは、最初の一手が見えないとき

すぐ手がつく仕事には、共通点があります。何をすればいいかが具体的に決まっていることです。逆に、後回しになる仕事は、まず何をするのかが決まっていません。

決まっていないと、取りかかるたびに考えるところから始まります。考えるのは手を動かすより負荷が高いので、それを避ける形で別の仕事に手が伸びる。これが後回しの正体です。

だから直す場所は、やる気ではなく最初の一手のほうです。資料を開く、宛先を書く、最初の一行を書く。動作の形にしておけば、考えずに始められます。

一手を決めるのは、前の日か、その仕事をいったん閉じるときがいい。始めるときに決めようとすると、決める作業と始める作業が同時に来るので、そこで止まります。閉じるときなら、まだ中身が頭に入っています。

大きいまま置いておくと、手がつかない

資料を作る、企画を考える、といった大きさのまま持っていると、取りかかるのに必要な時間もまとまった量になります。まとまった時間は簡単に空かないので、空くのを待つことになります。

待っているあいだ、その仕事は何度も頭に浮かびます。浮かぶたびに、まだやっていないという確認だけが増える。実際の作業時間よりも、この確認の回数のほうが疲れます。

十分で終わる大きさまで割ると、待つ必要がなくなります。割った一つを終えると、次が見えるので二つ目が始まる。始まってしまえば進むのは、多くの人が経験している通りです。

割る作業そのものが面倒に感じるなら、最初の一つだけ割れば足ります。全部を分解しようとすると、その分解が新しい後回しの対象になります。

締切は、自分で置くと効かない

自分で決めた締切が守れないのは、意志の問題ではありません。自分で動かせる期限は、実質的に期限として働かないからです。動かせると分かっているものに、体は反応しません。

効かせるには、外に置く必要があります。人に見せる日を約束する、途中経過を送ると言っておく、一緒にやる時間を取る。誰かが関わった時点で、動かせない期限になります。

相手に迷惑をかけたくないから動く、というのは弱い動機に見えますが、実際にはいちばん確実に働きます。自分を変えようとするより、外の条件を一つ足すほうが早い。使えるものは使うほうが得です。

やらない時間に、休めているわけではない

後回しにしているあいだ、休んでいるように見えて実はそうではありません。やっていないという意識が背景にずっとあるので、別のことをしていても半分しか休めていない。

この状態が長いと、実際の作業時間より疲れが大きくなります。二時間で終わる仕事を一週間抱えていた場合、その一週間ずっと少しずつ削られています。

手をつけたほうが楽になるのは、この背景が消えるからです。終わらなくても、始めた時点でかなり軽くなる。始めるかどうかが、終わるかどうかより先に効いています。

だから、五分だけ手をつけて終わりにする日があっていい。進んだ量は少なくても、抱えている感覚のほうは大きく減ります。この五分は作業としては小さいのに、その日の疲れ方をはっきり変えます。

ぎりぎりで動くこと自体は、欠点ではない

締切の直前にまとめて片づける人は、時間の使い方としては効率的なことがあります。手をつける回数が少ないので、切り替えの負荷もかからない。しかも短時間で仕上げる形が身についています。

問題になるのは、締切が動いたときと、量が読み違えたときだけです。前倒しで動く人はずれても吸収できますが、ぎりぎりの人は逃げ場がありません。

つまり直すべきなのは、動き出す時期そのものではなく、逃げ場の有無です。全体の三割だけ先にやっておく、という形にすれば、直前にまとめる進め方はそのまま残せます。

三割の中身は、いちばん読めない部分にするのがいい。分量が見えない作業を先に触っておくと、残りの見積もりが正確になります。読める作業を先にやっても、逃げ場にはなりません。

自分の時間の使い方の型を知っておく

動き出す時期には、ぎりぎりに動く人と早めに動く人がいます。そして予定の入れ方にも、空けておく人と埋めていく人がいます。この組み合わせで、後回しが起きる場面が変わります。

予定を埋めていく人がぎりぎりに動くと、逃げ場がない状態が常態になります。空けておく人が早めに動くと、余裕はあるものの手持ち無沙汰の時間が増える。どちらが正しいという話ではありません。

時間にルーズ診断では、この二つの軸で自分の型を見ています。だらしなさを測るものではないので、どこに逃げ場を作ればいいかを考える材料として使ってください。型が分かると、直す場所が一つに絞れます。

自分の傾向を確かめてみる

同じ締切を渡されても、その日のうちに始める人と直前に一気にやる人がいます。そして、空いた時間を埋めたくなる人と、空けておきたい人がいます。この2つの組み合わせで、時間の使い方は4つのタイプに分かれます。10問に答えると、あなたの時間の組み立て方が力を発揮する場面と、自分の首を絞める場面が見えてきます。

10問 / 約2分 / 結果4タイプ

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