働き方が合わないと感じるときに、どこがずれているかを分ける
仕事の中身ではなく、進め方が合っていないことがある
会議のたびに書いているのに、あとから見返すことがありません。どこに書いたか分からず、結局その場で聞き直す。ちゃんと整理しようと決めても、忙しくなると書くこと自体が止まる。この繰り返しは、意識の問題ではなく運用の設計から来ています。
メモが役に立つのは、必要なときに数秒で見つかる場合だけです。探すのに一分かかるなら、人に聞くか、もう一度調べるほうが速い。だから使われなくなります。使われないメモは、書く動機も失われていきます。
見つからない原因は、たいてい分散です。手元の紙、端末の別々の場所、会議ごとの資料の余白。書く場所をその場の都合で選んでいると、あとから横断して探せません。
解決は単純で、置き場所を一箇所に決めることです。内容の分類より先に、場所を固定するほうが効果が大きい。分類は、量が増えてから考えれば足ります。
紙と端末を併用する場合は、片方を一時置き場と決めます。紙に書いたものは当日中に移す、と決めておけば、二箇所を探す状態にはなりません。
話を聞きながら詳しく書こうとすると、書くことに注意が取られて内容が入りません。あとで読み返しても、書いた本人が意味を思い出せないメモになっていることがあります。量を増やすほど精度が落ちる、という逆転が起きます。
その場で書くのは、あとで再現できない情報だけに絞ります。決まったこと、期限、担当、次に自分がやること。この四つがあれば、多くの場面は足ります。
説明の内容や背景は、資料に載っていることが多い。載っているものを書き写す作業は、時間を使う割に価値が低い。どこに載っているかだけ書いておけば済みます。
書く量が減ると、聞くほうに注意を戻せます。その場で理解できていれば、あとから読み返す回数そのものが減るので、メモの分量と役立ち方は比例しません。
メモの価値は、内容の正確さより、次の行動につながるかで決まります。会議のあとに何をするかが書かれていないと、読み返しても判断が必要になり、そこで止まります。
書くときは、動詞で終わらせます。確認する、送る、聞く。名詞で止めると、あとから自分が何をする予定だったのか分からなくなります。
期限も一緒に書いておきます。いつまでにやるかが入っていないと、見返すたびに優先順位を考え直すことになり、その判断だけで時間が過ぎます。日付が入っていれば、並べ替えるだけで済みます。
この形にすると、メモがそのまま予定表として使えます。別の場所へ転記する手間が消えるので、忙しい時期にも運用が続く。転記が挟まる仕組みは、たいてい最初に止まります。
その場できれいに書こうとすると、書く速度が追いつきません。乱れた状態で書いておいて、終わったあとに整える二段階にすると、両方が成立します。
整える作業は、五分で足ります。読めない部分を直し、次の一手を先頭に移し、不要な行を消す。この作業をした日のメモは、あとで実際に使えます。
整えないまま溜めると、量が増えたときに手がつけられなくなります。その日のうちに触るのがいちばん短く済む方法で、時間が空くほど自分の書いた内容も思い出せなくなります。
整える時間が取れない日は、次の一手だけを先頭に移して終わりにします。この一行があるだけで、翌日に読み返したときの復帰が速くなります。
新しい道具に変えると、しばらくは続きます。ただ、道具が変わっても書く量と置き場所の設計が同じなら、数週間で元に戻ります。道具の乗り換えを繰り返している場合、原因は別のところにあります。
続く条件は、毎回同じ場所で、同じ形式で、短く書けることです。この三つが揃っていると、忙しい日でも手が動きます。逆に、書き方を状況ごとに変えていると、判断が挟まるので止まります。
書かない日があっても構いません。ゼロの日を失敗として数えると、そこで運用ごと止まってしまう。書ける日に書けば足りるので、連続日数を目標にしないほうが長く続きます。
話の流れをそのまま残す型と、要点だけを拾う型があります。前者は議事録として使えますが、自分の行動には結びつきにくい。後者は速い代わりに、あとから経緯を追えません。
どちらが必要かは、その場の目的で決まります。決定の記録が要る会議では前者、自分の作業のための会議では後者。両方を同じ形式でやろうとすると、どちらの用途にも中途半端になります。
自分が普段どちらを取っているかを知っておくと、足りない場面が予測できます。要点型の人は、記録が必要な会議だけ形式を変えればいい。
自分がどういう取り方をする人なのかは、書いている最中には見えないところです。メモの取り方診断では、どこまで詳しく書くかと、あとで見返すために書くかその場の整理のために書くかの二つを見ています。
同じ話を聞いていても、手元に残るものは人によってまったく違います。出た言葉をそのまま残す人と、要点だけ拾う人。そして自分だけが分かればいい人と、人が読める形にする人がいます。この組み合わせで、メモの取り方は4つに分かれます。10問に答えると、あなたの手元に何が残っていて、何が残っていないのかが見えてきます。
10問 / 約2分 / 結果4タイプ
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