飲み会が苦手なとき、何がしんどいのかを分ける
苦手なのは会そのものではなく、たいてい一部分だけ
好き嫌いが多いことを直したい、と思うとき、たいてい味そのものが問題になっているわけではありません。困るのは、人と食べる場面と、選べない場面です。そこが分かると、克服しなくても済む部分と、済まない部分が分かれます。
ひとりで食べるときに好き嫌いで困ることは、ほとんどありません。食べないものを選ばなければいいだけだからです。困るのは、人と食べるときと、出てきたものを選べないときの二つに限られます。
そう考えると、直す対象は味覚ではなく場面への対処になります。食べられるものを増やすのは時間がかかりますが、場面への対処は今日から変えられます。
しかも、場面のほうを整えると、味の問題が残っていても困らなくなります。困らなくなれば、克服する必要そのものが薄れる。直さなければいけないと思っていたことが、実は場面の設計で片づくことは珍しくありません。
人と食べる場でいちばん気まずいのは、出てきたものを残すことです。作った人や選んだ人がいる場合、残す行為が評価として届いてしまいます。
先に言っておくと、この気まずさは起きません。店を選ぶ段階か、注文の前に一言。苦手なものがあると伝えるだけで、相手は選び方を変えられます。あとから残すより、先に言うほうが相手の手間も少ない。
言いにくいのは、わがままに聞こえる気がするからです。ただ、相手からすると、残された理由が分からないまま終わるほうが扱いに困ります。理由が分かっていれば、次から避けるだけで済みます。
全部の苦手を言う必要はありません。その場で出てきそうなものだけ、一つか二つ言えば足ります。多いと注文しにくくなるので、絞るほうが伝わります。
苦手だったものが食べられるようになる場面を思い出すと、味が変わったわけではありません。作り方が違った、量が少なかった、他のものと一緒だった。条件のほうが変わっています。
つまり、苦手なのは食材そのものではなく、特定の形であることが多い。同じ食材でも、火の通し方や切り方が違えば別のものになります。全部が駄目だと決めていると、この差に気づけません。
試すなら、量を減らすところから始めるほうが確実です。一口だけ、他のものと一緒に。無理に一皿食べると、その記憶が上書きされて次から余計に遠くなります。
試す場面も選べます。人と食べている場で試すと、食べきらなければいけない圧がかかる。ひとりのときに一口だけ試すほうが、判定が正確になります。
大人になってから食べていない食材は、子どものころの記憶のまま止まっています。当時の調理法や、食べさせられ方の記憶ごと苦手として保存されているので、味だけの問題ではなくなっています。
何年も食べていないものについては、いま苦手かどうかを実際には知りません。試してみると平気だった、という話はよくあります。
無理に試す必要はありませんが、苦手の一覧を更新していないことは知っておくといい。十年前の判定をそのまま使っていると、選べる範囲が実際より狭くなっています。
更新するなら、一年に一つで足ります。数を減らすことが目的ではないので、気が向いたときに一つ確かめる程度でいい。それでも十年で十個は変わります。
好き嫌いが多いことは、健康の話にされがちですが、食べられるものの中で足りているなら、増やす理由は人と食べる場面くらいしかありません。
しかも、食べられるものがはっきりしている人は、選ぶのが速い。迷わないので、人と行く店を決めるときにも意見が出ます。何でも食べられる人のほうが決められない、ということはよくあります。
苦手が多いことを申し訳なく思っている人ほど、店選びで意見を出しません。ところが実際には、条件がはっきりしている人が先に言ってくれるほうが、その場は早くまとまります。
直そうとして毎回苦手なものに向き合うより、伝え方を整えるほうが、実際の生活は早く楽になります。克服の努力は、その気になった時期にだけやればいい。困っていない期間まで抱えておく必要はありません。
食べたことのないものにどれだけ手を出すかは、人によってかなり違います。好き嫌いの数と、新しいものへの近づき方は別の軸で、両方が少ない人もいれば、苦手は多いのに新しいものは試す人もいます。
自分がどちらかによって、増やし方が変わります。新しいものに手が出る人なら試す機会が自然に来ますが、そうでない人は、機会のほうを人に作ってもらうほうが早い。
好き嫌い診断では、食の冒険度を目盛りで見ています。多く食べられるほうがよいという作りにはしていないので、いまの位置を確かめる材料として使ってください。位置が分かると、増やしにいくのか場面を整えるのかを選べます。
初めての店でメニューを開いたとき、知らない名前を選ぶ人と、知っている料理に戻る人がいます。どちらが良いという話ではありません。冒険する人は外れも引きますし、定番を選ぶ人は毎回ちゃんと満足しています。10問の場面でどう選ぶかを答えると、あなたの食の選び方と、その選び方が得をしている場面が見えてきます。
10問 / 約2分 / 結果4タイプ
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