決断できない性格を直したいときに、先に決めておくこと
決められないのは、決め方が決まっていないから
何年も前の場面が、何の前触れもなく戻ってきます。あのとき別の返事をしていれば、あの日に決めていれば。もう変えられないと分かっているのに、頭の中では同じ場面が何度も再生される。忘れようと決めても効かないのは、記憶ではなく未処理の判断が残っているからです。
済んだことでも、頭の中に残り続けるものと、きれいに消えているものがあります。違いは出来事の大きさではなく、そこに答えの出ていない問いが付いているかどうかです。あれでよかったのか、という問いが宙に浮いていると、材料を探しに何度も戻ります。
戻るたびに新しい材料は出てきません。それでも繰り返されるのは、問いが閉じていないからです。つまり、思い出す回数を減らしたいなら、記憶を消すのではなく、問いのほうを閉じる必要があります。
閉じ方は、正解を出すことではありません。あのときの自分が持っていた情報でその選択をした、という事実を確定させることです。今の情報で採点している限り、問いは永久に閉じません。
後悔の中で比べている相手は、実際に起きた出来事ではありません。選ばなかったほうが順調に進んだ場合の想像です。想像の側には、面倒な手続きも、途中で起きたはずの問題も入っていません。
だから比較は必ず負けます。実際に選んだほうには、起きた不都合が全部ついているのに、選ばなかったほうには何もついていない。条件がそろっていない勝負を何度もやり直していることになります。
対処として現実的なのは、選ばなかったほうの面倒を三つ書き出すことです。想像の側に重さが加わると、比較がようやく成立します。多くの場合、勝ち負けがつかなくなって、そこで問いが静かになります。
書くと消えるわけではありませんが、次に思い出したときの強さが変わります。判断の材料が増えるので、同じ場面を一から検討し直す必要がなくなるためです。
後悔には二種類あります。今からでも動けば変えられるものと、時間の経過そのものが理由で変えられないものです。この二つを混ぜて扱うと、動けるほうまで放置されます。
言えなかったことは、遅れてでも言える場合があります。やらなかったことは、いま始められることが多い。連絡していなかった相手には、今から連絡できます。取り返せる側は、後悔として持ち続けるより、面倒でも動いたほうが早く終わります。
一方、失われた時間や、相手がもういない場面は動かせません。この側にできるのは、扱いを決めることだけです。忘れるのではなく、思い出すことを許可しておくほうが、結果的に頻度は下がります。
同じ後悔でも、日中より夜のほうが重く感じます。判断の材料が減り、目の前に処理すべきことがない時間帯だからです。手が空いていると、頭は残っている問いを処理しようとします。
この時間帯に出した結論は、たいてい厳しすぎます。決めるのは翌日に回すという一行を持っておくと、その場で自分を採点しなくて済みます。
眠れないときに考え続けるより、思い出した内容を一行だけ書いて閉じるほうが早く終わることが多い。書くと、頭が覚えておく仕事から解放されます。
翌朝に読み返すと、同じ内容でも重さがまるで違って見えます。内容が変わったのではなく、判断できる状態に戻っただけです。夜に決めたことは、翌朝にもう一度確認する決まりにしておくと安全です。
後悔を人に話すと軽くなることがありますが、相手によっては逆に増えます。よくないのは、その選択を評価してくる相手です。正しかった、間違っていたのどちらを言われても、閉じかけていた問いがもう一度開きます。
軽くなるのは、当時の状況を一緒に確認してくれる相手です。あのとき何が分かっていて、何が分かっていなかったか。事実の整理に付き合ってもらえると、問いが閉じる方向に進みます。
話す相手がいない場合は、書くことで代用できます。話して軽くなる効果の大半は、出来事を順番に並べ直すところで出ているためです。聞き手がいなくても、その工程だけは自分で再現できます。
すぐ切り替えられる人を見ると、感じ方が浅いのだと思いがちですが、実際には処理の順番が違うだけのことが多い。決めた直後に理由を言葉にしておく人は、あとから問いが開きにくくなります。
逆に、決めた理由を確認しないまま進む人は、うまくいかなかったときに理由を後から探すことになります。探すと、いくらでも別の選択肢が見つかるので、後悔が長く続きます。
だから予防としては、大きな判断のときに理由を一行残しておくのが効きます。将来の自分に向けた説明を先に済ませておくイメージです。
自分がどういう引きずり方をするのかは、渦中では見えにくいところです。後悔のしかた診断では、決めたことを振り返る量と、切り替えるまでの速さの二つを見ています。
後悔には二つの向きがあります。やってしまったことを悔やむ人と、やらなかったことを悔やむ人。そしてそれを次に持ち込むとき、同じ場面を避ける人と、もう一度やり直そうとする人がいます。この組み合わせで、後悔のしかたは4つに分かれます。10問に答えると、あなたの中に何が残っているのかが見えてきます。後悔を減らす方法を教える診断ではありません。
10問 / 約2分 / 結果4タイプ
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