旅行の計画は、詰めるより崩れ方を決めておく
予定どおりに行かない前提で組むと、当日が軽くなる
毎回、帰ってきてから使わなかった物を取り出します。次はもっと少なくしようと思うのに、荷造りを始めると同じくらいの量になっている。減らし方の記事を読んでも実行できないのは、入れている理由が持ち物の側ではなく、こちらの不安の側にあるからです。
荷物に入れるとき、こちらは万一の場面を想像しています。雨が降ったら、寒くなったら、汚したら、体調が優れなかったら。想像した場面の数だけ物が増えるので、心配性であるほど荷物は重くなります。
そして、想像した場面の大半は起きません。起きなかったぶんの物が、そのまま持ち帰られる。使わなかった物を数えると、こちらがどの場面を恐れていたかがそのまま分かります。
だから減らすには、物を選び直すより、その場面が起きたときにどう対処できるかを先に決めるほうが早い。対処が決まっていれば、物を持つ必要がなくなります。
旅先で手に入るものを持っていくと、荷物は際限なく増えます。日用品の多くは現地で買えるので、想定される出費を先に見積もっておくと、判断が変わります。数百円で買えるものを、重さと引き換えに運んでいることは多い。
逆に、現地で手に入りにくいものは削れません。合う薬や合う道具、特定の充電の形。この線を一度書いておくと、毎回の判断が要らなくなります。
行き先によって線は動きます。都市部と、店の少ない場所では、同じ物でも扱いが変わる。行き先の条件を一つ確認するだけで、持っていく量は変えられます。
買う前提にしておくと、荷物が軽くなるだけでなく、現地での行動にも余裕が出ます。店を探す時間はかかりますが、それ自体が旅の内容になることもあります。
荷物が重くなる最大の要因は、たいてい衣類です。日数分を入れると、それだけで容量の大半が埋まります。ところが実際には、同じものを二度着る日や、洗って乾かせる日が必ず出てきます。
数えるなら、日数ではなく、洗える機会の間隔で決めます。三日ごとに洗えるなら、四日分あれば足りる。この計算にすると、長い旅ほど荷物は増えなくなります。
組み合わせを決めておくのも効きます。上下がどれとも合う構成にしておくと、枚数を減らしても着回せるので、選択肢が減った感覚も出にくい。現地で迷う時間も減ります。
汚れる可能性のある予定が入っているときだけ、一枚多く持ちます。全日程に対して備えるのではなく、その日にだけ備えると、増える量は一枚で済みます。
何をするか決まっていない旅ほど、荷物は増えます。可能性のある行動を全部想定するので、それぞれに必要な物が入るためです。予定が決まっている旅では、必要な物も自動的に決まります。
全部の予定を固める必要はありません。想定する行動を三つに絞るだけで、対応する持ち物も三つ分になります。決めていないことは、現地で決めればいい。
余白のある旅をしたい場合は、荷物を軽くしておくほうが自由度が上がります。重い荷物は、移動や寄り道の判断を縛るからです。目的が自由さなら、持ち物は減らす方向が合っています。
一度で決めようとすると、迷った物が全部入ります。先に全部並べて、そこから減らす二段階にすると、判断の質が上がります。並べた時点で、似た用途の物が重複していることにも気づきます。
減らすときの基準は、使う場面を一つ言えるかどうかです。念のため、で説明される物は、たいてい使われません。同じ理由の物が三つあれば、そのうち二つは落とせます。
前回使わなかった物の一覧を残しておくと、次の荷造りが速くなります。記憶だけを頼りにすると、同じ物を同じ理由で入れることになる。一覧があれば、その理由が前回も外れていたことを確認できます。
持ち物の定番を決めておくのも効きます。毎回ゼロから選ぶと、そのときの不安の大きさで量が変わる。基本の構成を固定して、行き先ごとに数点だけ足す形にすると安定します。
出発前夜に詰めると、不安が高い状態で判断することになるので増えます。数日前に一度詰めておくと、落ち着いた状態で選べます。
荷物が多い人には、現地での困りごとが少ないという利点があります。同行者の忘れ物を助けられることもある。軽くすることが常に正しいわけではありません。
問題になるのは、移動が多い行程や、階段や乗り換えの多い場所で、重さが行動を制限するときだけです。行き先の条件と合っていれば、多いままで構いません。
自分の傾向が分かっていれば、行程のほうを選ぶこともできます。荷物を減らせないなら、預けられる移動手段や、拠点を動かさない旅程にすればいい。
自分がどういう準備をする人なのかは、毎回同じ手順を繰り返しているぶん見えにくくなります。荷造り診断では、早くから準備するか直前にまとめるかと、必要最小限にするか備えを厚くするかの二つを見ています。
出かける前の荷造りには、二つの決め方が同時に働いています。使うものだけを入れるか、念のための分まで入れるか。そして中をきっちり分けるか、入る所へ置いていくか。この組み合わせで、荷造りは4つのかたちに分かれます。10問に答えると、あなたが荷物に何をさせているのかが見えてきます。少ないほうがいい、という診断ではありません。
10問 / 約2分 / 結果4タイプ
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