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会議で発言できないのは、勇気の問題ではない

会議で発言できないまま終わったあと、言おうと思っていたことを思い出すことがあります。思いついていなかったのではなく、出すタイミングを逃していただけです。ここが分かると、必要なのが勇気ではないことも分かります。

発言できないのは、入る場所を探しているから

会議中、話せない人の頭の中では、言うことは決まっていることが多い。決まっていないのは、いつ入るかのほうです。誰かが話している、話が終わりそうにない、いま入ると流れを切る。この判断をしているうちに話題が変わります。

つまり、詰まっているのは中身ではなく入口です。入口を探し続けている状態は外からは黙って見えるので、意見がないと受け取られます。この誤解が、次の会議での発言をさらに重くします。

入口が見つからないのは、完全に区切れた瞬間を待っているからです。実際の会議にそういう瞬間はほとんどありません。話している人が息を吸うところ、話題が一段落したところ。少し重なるくらいで入るのが普通です。

早い段階で一度話しておくと、あとが軽くなる

会議の後半になるほど、発言のハードルは上がります。まだ一度も話していない人が突然話すと、それだけで注目が集まるからです。逆に、序盤に一度話しておくと、二回目からは何も起きません。

序盤に話す内容は、意見でなくて構いません。確認でも、質問でも、前回の経緯の共有でもいい。声を一度出しておくことに意味があります。

この方法が効くのは、話せない理由の一部が、その場での自分の立ち位置が定まっていないことにあるからです。一度話すと立ち位置が決まるので、あとは中身の話だけになります。

序盤に話す機会がない会議なら、始まる前の雑談でもいい。同じ部屋で一度声を出しているかどうかで、最初の発言の重さが変わります。会議が始まってから最初の一言を出すのが、いちばん重い順番です。

意見が固まってから話そうとすると、間に合わない

きちんとまとまってから発言しよう、と考えていると、まとまった頃には話題が先に進んでいます。会議は動いているので、完成品を待つ時間がありません。

固まっていない段階で出すための言い方があります。まだ整理できていないんですが、と前置きしてから話す。これを付けるだけで、粗い意見を出すことが許される形になります。

この前置きは逃げに見えますが、実際には会議を早く進めます。整理されていない材料でも、場に出れば誰かが拾って形にできる。頭の中に置いたままだと、誰も使えません。

発言の質を上げようとするほど回数が減り、回数が減るほど場に慣れないので質も上がらない。この循環から出るには、質より先に回数を動かすしかありません。

会議の前に用意できるものがある

その場で考えて話すのが苦手なら、前に用意しておけば済みます。議題が事前に分かっているなら、自分の担当に関係する部分だけ、一行ずつ書いておく。数字や日付は特に、その場では出てきません。

用意するのは意見でなくてもいい。質問を二つ書いておくだけでも、発言の機会は作れます。質問は意見より出しやすいうえに、場の議論を進める働きもします。

議題が事前に来ない会議なら、前回の会議で決まったことと、そのあと自分の側で起きたことだけ書いておく。これは毎回使えるので、用意する手間もほとんどかかりません。

書いたものを見ながら話すことに引け目を感じる必要もありません。手元を見て話す人は、準備してきた人として受け取られます。何も見ずに詰まるより、見ながら正確に話すほうが場は助かります。

終わったあとに送るのは、次善ではない

会議中に言えなかったことを、あとから文章で送る人がいます。これを負けのように感じる必要はありません。書いて送るほうが正確に伝わることは多く、記録としても残ります。

ただし、速さは要ります。その日のうちに送れば議論の続きになりますが、数日経つと蒸し返しになります。会議直後の三十分に送る、と決めておくと使いやすい手になります。

何度か送っているうちに、次の会議で意見を聞かれるようになることがあります。発言していないから意見がないと思われていただけで、あると分かれば場のほうが振ってくれます。

全員が同じように話す必要はない

会議での存在感は、発言の量だけで決まるものではありません。論点を絞る人、選択肢を広げる人、早い段階で方向を出す人、終盤に抜けを指摘する人。役割は分かれていて、全部を一人がやる必要はありません。

自分がどこで効いているかが分かっていないと、たくさん話す人を基準にしてしまいます。基準が合っていないと、うまくやれていない感覚だけが残ります。

会議苦手診断では、発言が出るタイミングと、論点の扱い方の二つで自分の型を見ています。話す量を測るものではないので、自分がどこで働いているのかを確かめる材料として使ってください。効いている場所が分かると、無理に増やす必要のない発言も見えてきます。

自分の傾向を確かめてみる

同じ会議に出ていても、最初に口を開く人と最後まで黙っている人がいます。そして、選択肢を増やす人と、話を一点に絞る人がいます。この2つの組み合わせで、会議での立ち位置は4つのタイプに分かれます。10問に答えると、あなたの振る舞いが場を動かしている場面と、力が空回りしている場面が見えてきます。発言が多いほど良い、という話ではありません。

10問 / 約2分 / 結果4タイプ

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