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謝り方がわからないときは、順番と範囲だけ決める

悪いと思っているのに、どう伝えれば伝わるのか分かりません。軽く言えば済ませようとしていると思われそうで、重く言えば相手に気を遣わせる。言葉を探しているうちに時間だけが過ぎて、切り出しにくくなっていく。謝罪が難しいのは、言い回しではなく順番と範囲が決まっていないからです。

謝罪に入っている要素は、四つしかない

謝罪と呼ばれるやりとりは、実際には四つの要素でできています。何について謝るのかの特定、こちらの非を認めること、相手に生じた影響への言及、そして今後どうするか。この四つが揃っていれば、言葉が飾られていなくても伝わります。

うまくいかない謝罪は、たいてい一つ目が抜けています。何について謝っているかが特定されていないと、相手には形式だけを整えたように見える。ご迷惑をおかけしました、だけでは、こちらが何を分かっているのか伝わりません。

特定は、具体的であるほど効きます。確認を飛ばして進めたこと、連絡が二日遅れたこと。事実を名指しすると、こちらが状況を正確に把握していることが同時に伝わります。ここが伝わると、相手の警戒はかなり下がります。

範囲を広げすぎると、かえって伝わらない

申し訳ない気持ちが強いと、範囲を広げたくなります。全部自分が悪かった、いつも迷惑をかけている。ただ、この広げ方は相手にとって扱いにくい。範囲が広すぎると、どこを許せばいいのかが分からず、話が終わらなくなります。

また、広い謝罪は次につながりません。全部が悪かったという結論からは、次に何を変えるのかが出てこない。具体的な一点に絞ったほうが、改善の話まで進みます。

自分の責任でない部分まで引き受けるのも、長い目で見ると問題になります。引き受けた範囲は記録として残るので、次に似たことが起きたときの前提が変わってしまいます。

範囲を絞ることは、責任逃れとは違います。事実として自分が関与した部分を正確に言うだけで、そのほうが相手にとっても状況の把握が正確になります。

説明は、謝罪のあとに置く

経緯を先に話すと、どれだけ正確でも言い訳として受け取られます。相手はまだ謝罪を受け取っていない状態なので、説明を防御として処理するためです。同じ内容でも、順番が違うだけで意味が変わります。

先に謝罪を言い切って、相手の反応を待つ。そのあとで、聞かれたら説明する。聞かれなければ、説明しないまま終わっても構いません。相手が求めているのが説明ではないことも多い。

ただし、再発防止の話だけは、聞かれなくても短く添える価値があります。今後どうするかは、相手にとって最も実利のある情報だからです。

繰り返し謝ると、相手の仕事が増える

何度も謝られると、相手はそのつど大丈夫だと返す必要が出てきます。謝る側は誠意のつもりでも、受ける側には対応の手間が増えていく。結果として、その話題を持ち出しにくい雰囲気が生まれます。

回数は一度で足ります。伝わったかどうかが不安なときは、繰り返すのではなく、行動のほうで示すほうが確実です。次に同じ場面が来たときの動きが、いちばん強い謝罪になります。

また、過剰な謝罪は、相手に許すことを急がせる圧力にもなります。まだ気持ちの整理がついていない相手にとっては、負担になることがあります。

一度謝ったあとは、普段どおりに接するほうが戻りが早い。腫れ物に触るような態度が続くと、関係のほうが先にぎこちなくなります。

謝れない理由を、分けて見る

謝るのが苦手な人の中には、非を認めること自体が負けに見えている場合があります。この見方をしていると、事実を認めた瞬間に立場が下がる気がして、言葉が出てきません。

実際には、認めた側が下になる場面は多くありません。むしろ、認めずに引き延ばしたときのほうが、関係の損失は大きくなります。認めるかどうかではなく、いつ認めるかで結果が変わります。

別の理由として、何が悪かったのか分かっていない場合もあります。この場合は謝罪より先に確認が要ります。どこが問題だったのかを聞く形なら、責任を認めないまま話を進められます。

謝ったあとに、関係を戻す作業が残る

謝罪は、関係を元に戻す作業の入口でしかありません。言葉で受け取られたあと、実際に信頼が戻るのは、同じ場面で違う動きをしたときです。ここまでを一続きの作業として見ておくと、謝罪の重さが適切になります。

戻す作業の途中で、相手の態度がすぐには変わらないこともあります。これは謝罪が足りなかったからではなく、時間が要るだけのことが多い。ここで追加の謝罪を重ねると、逆に長引きます。

自分の側でできるのは、決めた行動を淡々と続けることだけです。続いていれば、こちらから確認しなくても伝わる。伝わったかどうかを尋ねる行為も、相手には負担になります。

自分がどういう謝り方をする人なのかは、その場では判断できません。謝り方診断では、謝るまでの速さと、範囲をどこまで広げるかの二つを見ています。

自分の傾向を確かめてみる

謝るとき、人は二つのことを同時に決めています。ひとことで謝るか、何があったかまで添えるか。そして直接会って伝えるか、文字で先に届けるか。この組み合わせで、謝り方は4つのかたちに分かれます。10問に答えると、あなたが謝る場面で何を守ろうとしているのかが見えてきます。ちゃんと謝れているかどうかを採点する診断ではありません。

10問 / 約2分 / 結果4タイプ

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