Neome

注意されて落ち込むときは、内容と評価を切り離す

指摘されたこと自体は数十秒で終わっているのに、その日の残りがずっと重い。内容は理解できていて、直せばいいと分かっているのに、頭の中では言われた場面が繰り返し再生されます。指摘のたびにこれが起きるとしたら、受け取っている中身が内容だけではないということです。

作業への指摘が、人物の採点に変換される

この資料の数字が違う、という指摘は、その資料についての話です。ところが受け取る側で、注意力がない人だと思われた、という形に変換されることがあります。変換されると、直す作業ではなく評価の回復が課題になります。

評価の回復は、その場では終わりません。だから引きずります。作業の修正なら五分で終わるのに、評価の回復には終わりの条件がないためです。

落ち込みの長さは、指摘の厳しさよりこの変換が起きたかどうかで決まります。同じ言い方をされても、変換されなかった日は夕方には忘れています。

変換を止めるには、対象を口に出す

変換は自動的に起きるので、意識で止めるのは難しい。代わりに使えるのが、指摘の対象を言葉にすることです。今のは数字の話、今のは順番の話。対象を名指しすると、それが作業についての話だと確定します。

その場でメモに書くのも同じ働きをします。書き取れる内容は作業についてのことだけなので、書くという作業自体が切り分けになる。手が動いているあいだは、評価のほうへ意識が行きにくいという効果もあります。

逆に、頭の中だけで処理しようとすると、内容と感情が同じ場所に置かれます。時間がたつほど、どちらがどちらか分からなくなります。

その日のうちに書いておくと、翌日に読み返したときの重さも変わります。文字にした指摘は、記憶から呼び出した指摘よりかなり軽く見える。言い方や表情が落ちて、内容だけが残るためです。

書いたものが溜まってくると、同じ指摘が繰り返されているかどうかも分かります。繰り返しがあるなら直す価値があり、一度きりならその場の条件による話だったと判断できます。

その場では、直す範囲だけ確認する

言われた直後は、謝罪と弁明のどちらかに行きがちです。どちらも、直す範囲を決める役には立ちません。必要なのは、どこをどう直せばいいのかという一点です。

確認しておくと、持ち帰る量が減ります。範囲がはっきりしないまま持ち帰ると、全部が悪かったように感じられて、修正の量も膨らみます。

この確認は、相手にとっても助かります。指摘した側は、伝わったかどうかが分からないと同じ話を繰り返す必要が出てくるからです。

その場で聞けなかった場合は、あとから短く確認しても構いません。時間がたつほど聞きにくくなるので、その日のうちに済ませておくほうが軽く終わります。

言い方がきつかった場合を、分けて扱う

指摘の内容は正しくても、言い方が必要以上に強いことがあります。この二つを混ぜると、内容まで受け入れられなくなるか、逆に言い方の問題まで自分のせいとして引き受けることになります。

分け方は単純で、同じ内容を穏やかに言われたらどう感じたかを考えます。それでも痛いなら内容の問題、痛くないなら言い方の問題です。

言い方の問題だった場合、こちらが直せることはほとんどありません。持ち帰る必要がないものを持ち帰らずに済むというだけで、その日の重さはかなり変わります。

相手の機嫌や忙しさで強さが変わる場合は、内容よりタイミングの影響が大きい。同じ資料を別の日に出すと、何も言われないことがあります。

指摘の少ない状態を、目標にしない

何も言われない状態を目指すと、確認を求める回数が減ります。途中で見せずに完成させてから出すようになり、外したときの手戻りが大きくなる。結果として、指摘の回数は減っても内容は重くなります。

早い段階で見せると、指摘の件数は増えますが一件あたりが小さくなります。小さい指摘を何度も受けるほうが、大きい指摘を稀に受けるより痛みが少ない。回数への慣れも、この形のほうが早く付きます。

指摘を受ける回数が多い時期は、任されている範囲が広がっている時期でもあります。何も任されていなければ、そもそも指摘は発生しません。件数だけを見て評価が下がったと考えると、判断を誤ります。

受け止め方には、型がある

同じ指摘でも、その場で反論して整理する人、黙って持ち帰る人、確認を重ねて範囲を狭める人がいます。どれが良いということはなく、時間のかかる場所が違うだけです。

反論する型の人は、その場で決着がつくぶん引きずりませんが、相手には受け入れていないように見えることがあります。持ち帰る型の人は、その場は静かでも処理に時間がかかります。

自分の型が分かっていると、対策の置き場所が決まります。持ち帰る型なら、書いて外に出す手順を用意しておく。その場で返す型なら、返す前に一呼吸置く合図を決めておくほうが効きます。

指摘のあとの自分の動きは、渦中では観察しにくいところです。指摘の受け止め方診断では、その場で返すか持ち帰るかと、内容として扱うか自分への評価として受け取るかの二つを見ています。

自分の傾向を確かめてみる

仕事で直しを求められたとき、人は二つのことを同時にやっています。言われた中身だけを受け取るか、相手の意図まで読むか。そして先に直すか、納得してから直すか。この組み合わせで、指摘の受け止め方は4つに分かれます。10問に答えると、あなたが指摘を受けてから動き出すまでのあいだに何をしているのかが見えてきます。落ち込みやすさを測る診断ではありません。

10問 / 約2分 / 結果4タイプ

指摘の受け止め方診断を受ける

関連する記事